2015年6月25日 (木)

終局のエニグマ

Eniguma
/J・P・ホーガン[著];小隅黎訳. - 東京 : 東京創元社,1989. - 初版 ; 文庫. - (上)ISBN4-488-66308-7 C0197/(下)ISBN4-488-66309-5 C0197

1987年に発表されたJ・P・ホーガンの長編小説です。舞台は2016年、アメリカ・ソ連(現・ロシア)間の冷戦がまだ続いていると言う設定です。

西側のSDIシステムにより核の優位さを失ったソ連はアジア各国の離反、東欧圏での反ソ潮流の進展により、崩壊の危機を迎えていますが、にもかかわらずソ連は平和利用のためだとして、2017年革命100周年記念日までにスペースコロニーを完成させようとします。

しかし西側ではこれを隠れ蓑として実際には巨大なX線レーザーが軌道上に配備されることを疑っており、2人のエージェントを送り込みます。

「星を継ぐもの」シリーズとはずいぶんと雰囲気が違うので途惑いました。KGBや強制収容所の描写などスパイ・サスペンスのようで、「?」と言う感じでしたが、お得意の科学的謎解き→どんでん返しは健在で、ころりと騙されました。

実際には本書が発表された5年後(1992年)にソ連は崩壊したのですが、あのまま冷戦が続いたとすればあながちフィクションでもなくなっていたかもしれません。恐ろしいことです。

ところで、ホーガン氏が5年前(2010年)に亡くなっていたのをはじめて知りました。まだ69歳だったと言うことで本当に惜しいことです。

2015年6月17日 (水)

僕は長い昼と長い夜を過ごす

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小路幸也著 早川書房 2012.12 3刷

この小説ですが前に一度読んでいたんです。ストーリーはまったく覚えていなかったのですが、読んでいくうちに「あれ?」と思って最後まで読んでから「そうだったな」と思い出しました。そういえば前にも一度小路幸也の同じ本を読んでしまったことがありました。
全然記憶に残らない・・・いいのか悪いのか?

小路幸也といえば「東京バンドワゴン」が代表作です。何回読み返しても新鮮でストーリーは覚えているんですが・・・雰囲気を読む本と言うのでしょうか、何回読んでも飽きないというのは、音楽を聴くのにも通するものがあります。好きなアルバムを通しで聞く感じですね。

巨獣めざめる

Kyojyuu ジェイムズ・S・Aコーリイ 早川書房 2013.4発行

上下2巻ですが「長い!」というのが第一印象です、疲れました。これだけで長編3部作くらいの内容だと感じました。

世界観はラリー・ニーブンの「ノウン・スペースシリーズ」に通ずるものがあります。
戦闘シーンがかなりリアルに描写されていて、ハインラインの「宇宙の戦士」とか「終わりなき戦い」を彷彿させます。グレッグ・ベアの「ブラッドミュージック」もちょっと入ってるかな?

ただ、いわゆるセンスオブワンダーというのがないと言うのか、意外性がなくて地味なんですよね、続編もあるらしいですが、読みたいかと言われると正直、「微妙」ですね。

2015年6月13日 (土)

古書 傳奇堂改装完了です。

オンライン古書店 傳奇堂、新装オープンです。新たにタブレット、スマホにも対応しました。
ウィリアム・ギブスン、ハインライン、チャールズ・シェフィールド等の入手困難なSF本もあります。ぜひ一度アクセスしてみてください。

2015年6月 1日 (月)

凍りついた空

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『凍りついた空−エウロパ2113−』ジェフ・カールソン/中原尚哉訳/2014/東京創元社

木星の衛星エウロパの氷の下に液状の海があり生態系が存在することが確認され、各国からなる調査団がエウロパに派遣されます。

一方先にエウロパで予備調査を行っていた主人公、女性科学者ボニーを含む調査隊は本隊の到着を待たず調査を始め、知的生命体の存在を示す壁画を発見をしますが、不測の事故で主人公の女性ボニーを除いてチームは全滅し、ボニーも重傷を負い、さらに壁画を描いたとおぼしい謎の生物の追撃をうけます。

からくも地上にのがれたボニーですが、謎の生物がはたして知性を持っているのかを巡って調査団本隊と意見が対立し、独自に調査を進めます。各国の調査団のあいだもきな臭くなっていく中、必死にコンタクトを試みるのですが…。

2015年5月18日 (月)

シップブレイカー

Shipbraker_3 シップブレイカー/パオロ・バチガルピ 田中一江訳 2012年早川書房
生きていくためなら死人の指を切り落として指輪を奪うことも辞さない。身を守るためなら父親すら殺す凄惨な世界観に圧倒された。

舞台は石油資源が枯渇した近未来のアメリカ。温室効果による海面の上昇。異常気象によって度々襲ってくる嵐に脅かされながら廃船から資源を回収するシップブレーカーと呼ばれる社会の最底辺に生きる少年ネイラーが主人公である。ネイラーの憧れは遠い沖を行きかう真っ白なクリッパー船に乗ることだった。

ある嵐の後、座礁したクリッパー船を見つけたネイラー達は、船の中を物色しているうちに、全身に貴金属を身につけた少女の遺体を見つけた。指輪を奪うために指を切り落とそうとするが、少女はまだ生きていた。

ニタと名乗る少女は同属企業内で不正な取引をしている伯父に追われる身だった。自分を父親の元に送り届ければ多額の報酬が手に入ると主張、ネイラーは半人トゥールとともに水没したニューオーリンズの上に築かれたオーリンズに向かった。

2015年5月13日 (水)

ただいまセール中 

Tokusyuu_s 傳奇堂ではただいまヴァンパイア特集開催中です、アン・ライスのヴァンパイア・クロニクルからリンドクヴィストのモールスまで長編がそろっています。
1000円以上お買い上げで送料無料なので、まとめ買いがお得です。数に限りがありますので注文はお早めに!

2015年5月 3日 (日)

キャリアーズ

Ss00022_2 キャリアーズ/パトリック・リンチ 高見浩 訳 1996年飛鳥新社

発端はアメリカにある実験用サルの検疫施設に輸送されてきたブタオザルが謎の疾病で死亡したことから始まる。調べてみると感染していたのはすべてスマトラ島から、しかも特定の地域から運ばれてきたサルだった。

同じころスマトラ島奥地に設けられた植物研究施設ラフレシアキャンプからの連絡が途絶えたため、偵察に向かった軍隊が発見したのは、壊滅したキャンプと全身から出血した跡が残る遺体だった。

アメリカではサルに接触した飼育員が発病、発見された病原体はエボラなどと同じフィロウイルスと判明。

一方ラフレシアキャンプ近くのムアラテボという町では同じウイルスの感染者が続出し、町は軍隊によって封鎖される事態となる。
サルは何からウイルスに感染したのか?なぜムアラテボの住民に感染がでたのか?ストーリーはアメリカとスマトラ島奥地を舞台に二転三転する。文字どおり何がキャリアー(保菌者)なのかというのがストーリーの主題になっており最後は驚きの結末を迎える。

2015年4月 6日 (月)

ジャンパー~グリフィンの物語~

Jumper_2ジャンパー~グリフィンの物語~2008年早川書房
2008年公開の同名の映画の原作、この作品に先立って「ジャンパー」という長編がある。
主人公は5歳のころから超能力「ジャンプ」(テレポーテーション)を発現させるようになり、そのため両親と各地を転々と逃げ回っているが9歳の時に両親ともども皆殺しなりそうになる、からくも「ジャンプ」を使って逃れるが、」両親は惨殺されてしまう。
それから6年余り親友や恋人もできるが、両親を殺した組織「パラディン」は追跡をやめてはいなかった・・・。
最後まで一気に読んだが、「パラディン」なる組織の正体や抹殺するのは「ジャンパー」能力者だけなのかという疑問が残った。Reflexという続編があると後書きにあったが、これは「もうひとつのジャンパー」”飛ぶ少年”の方の続編らしいので、謎は解けずじまいかな?

オンライン古書店 傳奇堂オープンしました!!

おはようございます、SF、ファンタジー、ホラー専門のオンライン古書店、傳奇堂です!! 

まだ肌寒いときもありますが、桜も満開ですっかり春めいてきました。
店主はといえばオンラインショップ開店の準備に日がなPCに向かう毎日ですが、ようやく昨日稼動を開始しました。

古書 傳奇堂(http://cybrid.biz)

ラインナップはひとまずSFを100冊程度登録しました。ファンタジー、ホラーはしばらくお待ちください。
注文は会員登録が必要ですが、メールアドレスとニックネームのみの簡単なものですので、どうぞお気軽に登録ください。

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